秋山 紗佑奈さん 山口大・医 大阪母子医療センター

私は大阪にある総合周産期母子医療センターで助産師として働き、産後のお母さんと赤ちゃんが入院する病棟で勤務しています。
総合周産期母子医療センターには地域の病院では治療が難しく、緊急手術が必要な患者さんや高度な医療を必要とする、ハイリスクの患者さんが多く通院・入院されています。
そのため、現在助産師1年目の私は患者さんの病態や治療内容、患者さんに必要な看護など日々勉強しなければならないことが多くあります。
また、助産師になるためには、看護師国家資格と助産師国家資格の両方を持っていなければなりません。
資格を取るまでの過程は様々ですが、私の場合は1度に両方受験しました。
国家試験の出題範囲はとても広く、2つの国家試験を同時に受験するとなるとその量は膨大でした。
しかし、それを乗り越えて無事に合格できたのは、中高6年間信愛で多くの課題や小テストをこつこつこなしていくことで身についた自己学習力と集中力があったからだと思います。
在校生の皆さん、日々の小テストや課題におわれ大変だと思いますが、信愛で学び身についたことは必ず卒業後に活かされると思うので、これからも頑張ってください。応援しています。
南出 亜依さん 神戸海星女子学院大 エバー航空

現在、台湾の航空会社のエバー航空関西空港支店で地上職として勤務しています。
毎日日本人はもちろんたくさんの外国人のお客様と接します。
時には大きなトラブルになることもあります。
そのような時、信愛時代の先生方の姿を思い出します。
根気よくわからないところを追求し、納得するまでご指導いただき、寄り添い解決に導く、この姿勢で問題に挑みます。
その後トラブルが解決し、お客様が笑顔で出発される姿をみると達成感とやりがいを感じます。
また大変だった信愛時代の英単語の暗記も、今では外国人のお客様や上司とのコミュニケーションに大変役立っています。
このように私の信愛での学生生活は今の私に大きく良い影響を与えています。
在校生の皆さんも、信愛で先生方や友人からたくさんのことを学び、将来の夢に向かって学生生活を有意義なものにしてください!
堀 祐美子さん 旧姓・城 昭和57年卒 和歌山信愛女子短期大学・保育科
私は現在、東京在住で図書館、児童館、小学校で絵本の読み聞かせボランティアをしています。
信愛高校を卒業した後、信愛短大保育科に進学し、その後の保育園、幼稚園勤務の経験を活かし2008年より3冊の本を出版しています。
学生時代は決して成績は良いほうではありませんでしたが、高校、短大での担任の先生が本当によく面倒を見てくださり、自分の小さな頃からの夢(幼稚園教諭、保育士)を実現することができました。
私は16歳になるダウン症の娘がいます。東京には身内がおらず、地域の方や友人に助けられながら子育てをしてきました。障害を持つ娘と自分がここまでこれたのも周囲の方々の支援があればこそです。
信愛でシスターや先生方がよく言われていた「人としてある」こと―自分に正直に、そして人に感謝する気持ちを持つ―を感じています。
将来、障害を持つ子供と健常児が自然に育つ統合保育ができる園の創設を考えております。
相手を思いやり、困っている人には手を差し伸べ共に生きるという信愛の精神が私の中にも根付いています。
野間 五月さん 画家
今、私は絵描きとして生活をしている。高校時代、決して勉強に一生懸命だった学生ではなかったのだが、勉強だけでない、「学ぶ」ということの基礎を知ったのはあの頃だったように思う。芸大を卒業後、様々な国を訪れ、様々な文化を持つ人たちと出会い、時にはぶつかりながらも、教科書では学べないことを実践で覚えてきた。それは今、私が絵を描くという事に大きな影響を与えている。高校時代のような、若い柔軟な感性と情熱を もって、今後も自分の求める作品を作っていければ・・と願っている。
野間さんは信愛を卒業後、大阪芸大 デザイン学部に進学・卒業。その後、留学先のイタリアで、現在は 大阪に拠点を移し 創作活動を行っている。
イタリアでは、2004年にボローニャ国際童画展で受賞。 その作風が好評を呼び、文・Jean-Michel Zurletti(ジャンミシェルツルレッティ) “La pomme et le hèrisson(リンゴとハリネズミ)”の挿絵を依頼され、フランスのLirabelle社(リラベル社)から2008年に出版。野間さんの作品は、HPでご覧になれます。 http://www.satsukinoma.com
坂本 妃査子さん 旧姓・小倉 岐阜大(農・獣医学科) 静岡パル動物病院勤務
私は現在、小動物(犬、猫、うさぎなど)の獣医師として、動物病院で働いています。いわゆる「動物のお医者さん」には、動物好きなら一度は将来の職業として思い浮かんだ人も多いのではないでしょうか。私もその一人です。しかし、一口に獣医師と言っても、活躍の分野は多岐にわたります。大動物(牛、豚 など)診療、水族館や動物園での診療、公衆衛生の分野、製薬会社などです。
将来、獣医学部に進んでも、就職先には色んなところがあるので、今から楽しみにしていて下さい。ただし、これらの分野で働く獣医師は、人のために動物を犠牲にしなければならないことも多いです。
私は小動物の獣医師なので、そのことについて少しお話します。仕事は、もちろんですが、「動物好き」だけでは勤まりません。動物病院に来るのは、健康診断やワクチン接種以外は、重症度は違えど、病気の子たちばかりです。弱っている子を見るのは楽しいことではありません。
また、動物はどこが悪いとは言ってくれないので、飼い主さんから、普段と比べてどこがどうおかしいのかを聞き出す必要があるので、どんな人とでもコミュニケーションをとる能力が必要です。人とは違い、公的な健康保険制度がないため、本来なら、獣医師としては必要な検査を行い、治療をかけたいのに、金銭的な理由から、踏みとどまってしまう飼い主さんもいます。しかし、それは仕方のないことで、そこが人と動物が決定的に違うところでもあります。
それでも獣医師という職業にやりがいを感じるのは、病気の子が回復したり、残念ながら亡くなった子でも、飼い主さんに、「精一杯治療してもらってこの子は幸せだった」と言ってもらえた時でしょうか。
獣医療も日々進歩しているので、毎日分厚い専門書をめくります。学生時代より勉強する日々です。今、勉強しないと、明日、助かるはずの命を助けられないかもしれないからです。 大切なのは、地道に勉強する習慣です。中学、高校と信愛で過ごすことにより身についた、毎日コツコツ勉強する習慣は、大学受験だけではなく、きっと将来、社会人として働き出してからも大切なものとなります。
獣医師になりたいと思う人は、(私も含め)どうしてもそれになることしか見えないことが多いと思います。しかし、そう考える発端は、生き物が好きという気持ちから始まっていて、他に生き物に関わる職業をよく知らないためである場合もあるかと思います。したがって、一口に生き物がすきと言っても、その興味は、動物なのか植物なのか、生体を扱いたいのか生命現象を知りたいのかで、進学先は理学部だったり農学部だったり、幅は広がる可能性があり、広く社会を知ることも必要だとおもいます。信愛で、先生方に付いてよく学び、広い視野を持って物事を考え、若い日々を過ごして下さい。
西内 絵美さん 大阪大・工 (株)シャープ勤務
現在、電機メーカーのシャープで空気清浄機の研究開発をしています。主に空気清浄機の効果を検証する業務を担当しています。
空気清浄機には、ウィルス、カビ、細菌、ニオイなどを除去する効果がありますが、このような効果の性能の高さを科学的実験で検証し、お客様に伝えるという内容です。私が携わった仕事はCMやカタログなど様々な媒体で紹介されるので、街やテレビで見かけたときには自分の仕事が社会に発信されている!と嬉しくなります。(当社の空気清浄機は、私たちの日々の努力が巧を奏してシェアトップとなっています!と少しだけPR。) 個人の学力を最重視する学校が多い中、信愛は人としての躾も重視している学校でした。日々の生活、宗教の授業、朝礼のお話などを通して、感謝、思いやり、礼儀など、人として当たり前のことをしっかり教わったと思います。
このようなことは社会で周囲の方々との信頼関係を築くことにつながり、仕事を円滑に進める上で大きな糧になっていると感じます。
また、勉強の面では、信愛での英語教育が非常に役立っています。周囲は英語が苦手な人が多いので、信愛の英語教育を受けた私は英語での仕事を任されること が多いのです。特に外国の取引先との交渉などを任されます。中学・高校時代は先生方の指導に皆と同じように従っていただけで、そんなに英語が得意という意 識はありませんでした。今になって、先生方が英語を熱心に教育してくださっていたことを痛感しています。今は、社会で活躍する=世界で活躍するという時代 になっていますので英語力を伸ばしてくださった信愛の先生方には本当に感謝しています。 信愛で鍛えてもらった人間力と学力を礎にさらに活躍していきたいと考えています。
柏木 英里さん 和歌山大・経済 (株)ブルボン上海支店勤務
和歌山信愛を卒業して7年、現在は中国の上海市で働いています。小さい頃から海外で働くことが夢でした。泉州弁しか話せないのに日本語教師?自分の持ち物も管理不十分なのに他人のパスポートを預かるなんて・・・、結局高校卒業の頃は海外で働きたい!
以外これと言った具体的な夢はありませんでした。 そんな高校3年生、物凄く苦手だった数学を金森先生をはじめ多くの先生方から親身になってご指導いただき、一生に一度だろうと受けたセンター試験。奇跡か何か、とにかく無理と思っていた国公立大に出願できる得点でした。その甲斐あって、家から一番近いけれど遠い存在だった和歌山大学経済学部に入学することができました。 大学卒業後は菓子メーカーに入社し、1年半の間に3通の辞令を受けました。3通目は上海赴任、夢が叶い海外での仕事のスタート。
会社84年の歴史始まって以来初めての女性の海外赴任に周囲からの期待とエールはとてつもなく大きいものでした。現在は商品の在庫管理や受注出荷手配等の物流業務に加え、営業、新入社員の指導、通訳として地方都市への出張が主な業務です(要するに何でも屋です)。上海に来て9ヵ月が経ちますが、日本の常識、日本の基準では考えられないことばかりが日々起こっています。得意先の中国人と電話で大喧嘩し、社内のスタッフと業務上で対立することもあり、言葉も文化も育った環境も全く違う人達と肩を並べて働く大変さを痛感しています。在学中から変わらない私の泣き虫は今も健在で、上海に来たばかりの頃はよくトイレに駆け込んで泣いていました。時にはトイレから学校に国際電話をかけて担任だった遠藤先生に話を聞いてもらったりもしました。「柏木、それ面白い。本書いたら売れるぞ」と私の悲劇を大笑いされたり、「お前、ようやるなあ。えらい!」と感心されたり。心底参っていましたが、話を聞いてもらうだけで力が湧いてきて、貴重な経験!、とポジティブになったものです。
信愛を卒業した今でもたまにクラスメイトと屋形町に行っては先生方にお会いして近況報告をしています。在校生だけではなく、卒業生のお悩み相談にも応じなければならない先生方は大変だと思いますが、いつでも温かく迎えてくれるスタイルは他校にない信愛の最大の魅力だと思います。
日々の小テストや宿題、定期試験など、在校生の皆さんは毎日本当に大変だと思います。今はまだ5年後、10年後の自分が何をしているのかが想像できないと思いますが、5年後、10年後の自分の為にも“今”自分自身を信じて、先生方を信じて学業に励み、存分に信愛ライフを楽しんで下さい。